NIC MANIA > LANカードレビュー > TNETE100


Compaq TNETE100レビュー


2004.03.22

LANカード「TNETE100」全景
メーカー Compaq
製品名 TNETE100
購入価格 \580(2004年1月:ジャンク品として)
採用チップ Texas Instruments:TNETE100
WOL端子 ×
WOLケーブル付属 ×
AUTO-MDIX ×
LowProfile対応 ×
対応OS Windows全て
LINUX
BSD


Compaqのワークステーション“Professional Workstation 5000 / 5100 / 6000 / 8000”あたりに搭載されていたと思われる、TIことTexas Instruments製 LANコントローラー“TNETE100(Thunderlan)”搭載NIC。正式名称は『Netelligent 10/100TX UTP PCI Controller』と思われます。
NICではあまり聞かないTexas InstrumentsTI社ですが、半導体メーカーとしては非常に有名で、無線LANやBLUETOOTH等のネットワーク/ワイヤレス関連品のみならず、 PCI Express用PYHやオーディオ,ビデオ関連チップなど、かなり幅広く製品を開発しています。

ワークステーション向けであることやThunderlanを熱烈的に愛してやまない方がいるということを考えると、性能や信頼性はあるのでしょう。
実際、この製品の作りはNICとしては非常にしっかりしています。


HP社提供のドライバ(MS-DOS/Windows 3.1 , Windows 95 , WindowsNT , OS/2 , NetWare)はこちら

なお、WindowsXPデフォルトドライバでは問題なく「Netelligent 10/100TX UTP PCI Controller」として認識されました。

OS標準ドライバでの認識-1
OS標準ドライバでの認識-1
OS標準ドライバでの認識-1
OS標準ドライバでの認識-2



ネットワークコントローラーチップ

・コントローラーチップ

Texas Instruments (TI)製 “TNETE100”。“Thunderlan”とも呼ばれています。
パッケージは144pinのQFPで、10Base-T,10Base-5は物理層まで、100Base-TXは論理層までが実装されたコントローラーです。
32Bit,33MHz PCIに対応し、Auto-Negotiationにも対応。
3.375Kbyteのメモリを内蔵し、そのうち1.5Kbyteを受信用として,0.75Kbyte×2を送信用として使用しています。
この製品ではオプション扱いですが、Boot ROMもサポートしています。

PHYコントローラー

・PYHコントローラー

National Semiconductor製“DP83840

ブラケット部 ・ブラケット部

ステータス確認用のLEDは「LINK」,「ACT」,「100」の3個。

トランスフォーマー ・トランスフォーマー

Delta製“LF8220”。


フレッツスクエアでの速度測定

フレッツスクエアでの速度測定
測定環境
PCメインPC
接続形態ONU直結
MTU1454
RWIN260176
PPPoEフレッツ接続ツール1.5E
※対象NICで5回測定した直後にPro/100 Sで5回測を行い、それぞれの平均値をグラフに示した。





100Base-TX環境下でのファイル転送速度とCPU負荷測定方法はこちら


ローカル-リモート間ファイル転送速度
測定環境
ローカルPCMain PC (TNETE100)
リモートPC2nd PC (Pro/100 S)
接続形態Hub経由
プロトコルTCP/IP
接続速度100Mbps / Full Duplex
転送ファイル容量300MB
※ダミーファイルをエクスプローラーにて転送し、5回の平均転送時間を元に転送速度を求めた。測定にはストップウォッチを使用した。
・CPU負荷
Remote → Local (Download) Local → Remote (Upload)
Pro/100 S
TCP/IP
(PROSetII:8.2)
Download時CPU負荷

Upload時CPU負荷

TNETE100
TCP/IP
(WinXP標準)
Download時CPU負荷 Upload時CPU負荷





データ転送時間とチップ表面温度(℃)

チップ表面温度グラフ
測定条件
ケース内温度
(測定開始時)
23.5℃
ケース内温度
(測定終了時)
23.5℃
室温22.1℃
接続速度100Mbps
転送プロトコルTCP/IP
※温度変化が30秒以上観察されなくなるまでダミーファイルを連続的に転送した。

総合評価

i82558Bチップと同期くらいのコントローラーチップの中では割と負荷が低い気がします。
しかしながら発熱はそれないにあり、60℃(ケース内温度+36℃)でした。今となっては魅力的なNICではありません。

ジャンクでも見かける機会の少ないNICなので、NICコレクションが趣味の方は見かけ次第購入しないと後悔しそうです。