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ELECOM LD-10/100ALレビュー


LANカード全景
メーカー ELECOM (Laneed)
製品名 LD-10100AL
購入価格 \1580(2002年8月)
採用チップ VIA:VT6102
WOL端子 有(ただし非対応)
WOLケーブル付属
ACPI対応
LowProfile対応 ×
対応OS Windows98,NT,2000,Me,XP
TurboLinux


VIAチップを搭載したELECOMブランドのLANカード。しかしながらWOL端子があるのにWOLには対応しておらず、ケーブルが付属していないという微妙なカードでもあります。
VIAチップ搭載のLANカードは今ではめっきり見なくなりましたが、まだNIC一枚がそれなりの値段で販売されていた頃(といってもそこまで昔ではありませんが)、唯一\1000程度で激安販売されていたのを覚えています。
今日ほとんどお目にかからなくなったのは、相性問題(下記参照)やPHYコントローラーを内蔵していないことによるコスト的な問題とLowProfile対応への問題などを理由にして徐々に姿を消していったのではないかと考えています。
説明書がWin98とNT40へのインストール方法しか記述されていないところが それを物語っているのかもしれません。
消費電力は2Wとのこと。
このカードはIO DATAから発売されているET100-PCI-Sとほとんど同じで、違う点は「C30」と「C31」が空きパターンになっていることくらいです。



ネットワークコントローラーチップ
・コントローラーチップ

VIA製“VT6102(pdf形式)”
圧倒的に悪名の方が高いチップで、特にアッカ・ネットワークスのルータタイプADSLモデムとの相性問題は有名です。
これはVT6102搭載のNICと組み合わせると、接続が確立しない、もしくは速度がかなり強力に低下するというものでした。
運の悪いことにIBMのAptiva Eシリーズ(型番 2255-****)はこのチップを搭載していたので、IBMからは対策としてHUBが無償配布されたようです(詳細)。
また、UNIX系での認識に関しても難しいというのを聞いたことがあります。
WindowsXPでは自動的にドライバがインストールされますが、それ以外のWindowsでは別途ドライバをインストールする作業が必要です。

・PHYコントローラー

LSILOGIC製LSI L80225/B(←pdf形式:参照にはLoginが必要)
VIA:VT6102ネットワークコントローラーは論理層までしか内蔵していないため、このようにPHYコントローラーが外部に必要となります。
自分の知る限りでは、VT6102はこのLSI L80225のみと組み合わされるようです。

・ブラケット部

ステータス確認用のLEDは3個。
「LINK」,「100M」,「Full」

・WOL端子


・トランスフォーマー

おなじみDelta製“LF8221
データシートは見つかりませんでしたが、同社のLF8271”(PDF形式)の旧型だと思われます。


フレッツスクエアでの速度測定
フレッツスクエアでの速度測定
測定環境
PCメインPC
接続形態ONU直結
MTU1454
RWIN65044
PPPoEフレッツ接続ツール1.5D
※対象NICで5回測定した直後にPro/100 Sで5回測を行い、それぞれの平均値をグラフに示した。




speed.rbbtoday.comでの速度測定
RbbTodayでの速度測定
測定環境
PCメインPC
接続形態ONU直結
MTU1454
RWIN260176
PPPoEフレッツ接続ツール1.5D
※対象NICで5回測定した直後にPro/100 Sで5回測を行い、それぞれの平均値をグラフに示した。




Studio Radishでの速度測定
Studio Radishでの速度測定
測定環境
PCメインPC
接続形態ONU直結
MTU1454
RWIN260176
PPPoEフレッツ接続ツール1.5D
※測定品質90以上のデータの平均値を、それぞれのNICについてグラフに示した。




エクスプロラーでのローカル⇔リモート間ファイル転送測定方法はこちら


ローカル-リモート間ファイル転送速度
測定環境
ローカルPCメインPC
リモートPCセカンドPC
接続形態Hub経由
接続速度100Mbps / Full Duplex
転送ファイル容量300MB
※ダミーファイルをエクスプローラーにて転送し、5回の平均転送時間を元に転送速度を求めた。測定にはストップウォッチを使用した。
・CPU負荷
Remote → Local (Download) Local → Remote (Upload)
Pro 100/S



LD-10/100AL Download時CPU負荷 Upload時CPU負荷




総合評価

とにかくCPU負荷が高いという一言に尽きます。
パフォーマンスは微妙なところで、他のNICに比べて測定値のばらつきが大きい傾向がありました。
また、相性問題も気になるところですので、NICというよりもコレクターズアイテムという位置付けで良いのではないでしょうか。