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NETGEAR FA311レビュー


2003.02.25 (最終更新:2003.09.16)

LANカード全景
メーカー NETGEAR
製品名 FA311
購入価格 \980 (2002年8月)
採用チップ National Semiconductor:DP83815DVNG
WOL端子
WOLケーブル付属
ACPI対応
LowProfile対応 別売ブラケットで対応
対応OS Windows95〜XPまで全て
Redhat Linux


NETGEAR社はPLANEXなどと同様に、「ライフタイム保証」という名前で永久保証をしていて、これが一つのセールスポイントになっているようです。そのためか、企業での採用が多いように思います。
しかし、悪趣味なことに、このメーカーは基盤に自社ロゴをプリントするのが好きなようで、大抵は基板の裏に巨大な“NETGEARオジサン”のプリントがあります。 そんな余裕があるのなら型番をもっと大きくプリントして欲しいものです。

このNICの不具合情報として、一部のFA311で『WindowsでFA311ドライバをインストールできない。ドライバ・ディスクのドライバを認識しない。』 というものがあるようです。(詳細
当方の環境でも、フレッツ接続ツールによる接続確立ができませんので、もしかしたらこれが原因かなと考えています。

消費電力は最大で3W。3.3 V PCIをサポートしていています。



ネットワークコントローラーチップ
・コントローラーチップ

National Semiconductor製の”DP83815DVNG”。
SiS900互換品です。
PCI2.2に準拠し、送受信用にFIFOバッファーをそれぞれ2kbずつ内蔵しています。
ワンチップ型なので、PHY / MAC層も内蔵しています。Realtek製RT8139Cと違うのは、VLAN(Virtual LAN)をサポートしているところです。
チップ自体はWOLをサポートしていますが、基板上に端子が無いため利用できません。その辺りは価格相応といったところでしょうか。

・ブラケット部

ステータス確認用のLEDは3個。
「100M」,「10M」,「ACT」
NETGEARオジサンはここにも・・・・。

・トランスフォーマー

GTS製“FC-515LS”とマーキングがありますが、詳細不明です・・・。

・基板裏面

こういう無意味なプリントは要らないんじゃないですかね。


フレッツスクエアでの速度測定
フレッツスクエアでの速度測定
測定環境
PCメインPC
接続形態ONU直結
MTU1454
RWIN65044
PPPoEフレッツ接続ツール1.5D
※対象NICで5回測定した直後にPro/100 Sで5回測を行い、それぞれの平均値をグラフに示した。




speed.rbbtoday.comでの速度測定
RbbTodayでの速度測定
測定環境
PCメインPC
接続形態ONU直結
MTU1454
RWIN260176
PPPoEフレッツ接続ツール1.5D
※対象NICで5回測定した直後にPro/100 Sで5回測を行い、それぞれの平均値をグラフに示した。




Studio Radishでの速度測定
Studio Radishでの速度測定
測定環境
PCメインPC
接続形態ONU直結
MTU1454
RWIN260176
PPPoEフレッツ接続ツール1.5D
※測定品質90以上のデータの平均値を、それぞれのNICについてグラフに示した。




エクスプロラーでのローカル⇔リモート間ファイル転送測定方法はこちら


ローカル-リモート間ファイル転送速度
測定環境
ローカルPCメインPC
リモートPCセカンドPC
接続形態Hub経由
接続速度100Mbps / Full Duplex
転送プロトコルTCP/IP
転送ファイル容量300MB
※ダミーファイルをエクスプローラーにて転送し、5回の平均転送時間を元に転送速度を求めた。測定にはストップウォッチを使用した。
・CPU負荷
Remote → Local (Download) Local → Remote (Upload)
Pro 100/S
TCP/IP
(Intel:PROSet8.0)
Download時CPU負荷

Upload時CPU負荷

FA311
TCP/IP
(Netgear:1.80)
Download時CPU負荷

Upload時CPU負荷

参考:
Pro 100/S

NETBEUI
(Intel:PROSet6.4)




参考:
FA311

NETBEUI
(Netgear:1.80)
Download時CPU負荷 Upload時CPU負荷




データ転送時間とチップ表面温度(℃)
チップ表面温度
測定環境
ケース内温度
(測定開始時)
31.5℃
ケース内温度
(測定終了時)
31.4℃
室温25.2℃
接続速度100Mbps / Full Duplex
転送プロトコルTCP/IP
※温度変化が30秒以上観察されなくなるまでダミーファイルを連続的に転送した。

総合評価

ET100-PCI-Lと同様に、Pro/100 Sに匹敵する低いCPU負荷であることが確認できました。これは 同価格帯の他種コントローラーチップ搭載NICには見られない優れた性能です。
また、同じチップにもかかわらず、チップ表面の温度は何故かET100-PCI-Lよりも低い結果になりました。原因は不明です。

Intelや3comと比べるとコストパフォーマンス面で優れているので、“ネットギアオジサン”に耐えられるのであれば是非とも使いたいLANカードです。