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IO DATA ET100-PCI-Lレビュー


最終更新:2004.06.11


LANカード全景
メーカー IO DATA
製品名 ET100-PCI-L
購入価格 \979 (2002年8月)
採用チップ National Semiconductor:DP83815DVNG
WOL端子
WOLケーブル付属
ACPI対応
LowProfile対応 ○(ブラケット付属)
対応OS Windows95〜XPまで全て


「ET100-PCI-L」は、『ローコースト&ハイパフォーマンスPCI LANアダプタ』というのがメーカーのコンセプトで販売されているNICで、WOLこそ対応していないものの、 10/100Mb/s,Full Duplex,PCIバス32bitデータ転送などもしっかりサポートし、なおかつ保証期間は3年間です。 \1000程度のNIC一枚に3年間保証をつけたところで3年以上使い続けることはあまり無いような気もしますが、保証は長いに超したことはありません。

この製品の上位にはRealtek製のコントローラーチップを搭載した 「ET100-PCI-S2」があり、こちらはWOL端子付きです。

また、このカードはPCIバス2.0をサポートしていますので、10Base-Tポートしか持たない時代くらいのPC(FTTH用のPCには向きませんが)にも挿すことができます。
消費電力は1.2W。

National Semiconductor社提供のリファレンスドライバ を導入すると速度が上がるという報告があるようです。



ネットワークコントローラーチップ
・コントローラーチップ

National Semiconductor製の”DP83815DVNG”。
これの互換チップとして、SiS製の“SiS900”があります。
パッケージは VNG 144ピン TQFP。
ワンチップ型なので、PHY / MAC層も内蔵しています。Realtek製RT8139Cと違うのは、VLAN(Virtual LAN)をサポートしているところです。
チップ自体はWOLをサポートしていますが、基板上に端子が無いため利用できません。その辺りは価格相応といったところでしょうか。

・ブラケット部

ステータス確認用のLEDは3個。
「10」,「ACT」,「100」

・トランスフォーマー

おなじみDelta製“LF8271”(PDF形式)


フレッツスクエアでの速度測定
フレッツスクエアでの速度測定
測定環境
PCメインPC
接続形態ONU直結
MTU1454
RWIN65044
PPPoEフレッツ接続ツール1.5D
※対象NICで5回測定した直後にPro/100 Sで5回測を行い、それぞれの平均値をグラフに示した。




speed.rbbtoday.comでの速度測定
RbbTodayでの速度測定
測定環境
PCメインPC
接続形態ONU直結
MTU1454
RWIN260176
PPPoEフレッツ接続ツール1.5D
※対象NICで5回測定した直後にPro/100 Sで5回測を行い、それぞれの平均値をグラフに示した。




Studio Radishでの速度測定
Studio Radishでの速度測定
測定環境
PCメインPC
接続形態ONU直結
MTU1454
RWIN260176
PPPoEフレッツ接続ツール1.5D
※測定品質90以上のデータの平均値を、それぞれのNICについてグラフに示した。




エクスプロラーでのローカル⇔リモート間ファイル転送測定方法はこちら


ローカル-リモート間ファイル転送速度
測定環境
ローカルPCメインPC
リモートPCセカンドPC
接続形態Hub経由
接続速度100Mbps / Full Duplex
転送ファイル容量300MB
※ダミーファイルをエクスプローラーにて転送し、5回の平均転送時間を元に転送速度を求めた。測定にはストップウォッチを使用した。
・CPU負荷
Remote → Local (Download) Local → Remote (Upload)
Pro 100/S



ET100-PCI Download時CPU負荷 Upload時CPU負荷




データ転送時間とチップ表面温度(℃)
チップ表面温度
測定環境
ケース内温度
(測定開始時)
30.8℃
ケース内温度
(測定終了時)
30.8℃
室温25.4℃
接続速度100Mbps / Full Duplex
転送プロトコルTCP/IP
※温度変化が30秒以上観察されなくなるまでダミーファイルを連続的に転送した。

総合評価

もともとSiS900互換ということで期待はしていましたが、同価格帯のNICの中では抜群にCPU負荷が低いことが確認できました。
しかしもはやこの製品は生産完了品で、後継のET100-PCI-L2は 惜しいことにRTL8139D搭載品になってしまっています。やはり互換性には勝てないのでしょうか。
LowProfileブラケットも同梱されているので、予備用NICとして是非とも残しておきたい逸品です。