NIC MANIA > ルーターレビュー > BR1500H








FTTH100Mbps系の回線ではブロードバンドルーターがボトルネックになることがほとんどです。
しかしほとんどの場合、100Mbpsの回線速度は得られませんし、得られたとしてもその帯域を使い切ることは不可能です。
少なくともインターネットやメール等の軽いコンテンツを複数のPCから利用したいというのであれば、そこそこの速度で低価格、かつ安定しているほうが魅力的なはずです。
また、ADSLでのサービス速度では24Mbpsが最高(2003年8月現在)ですので、50Mbps以上のスループットがあれば、しばらくはxDSL用のルーターとして十二分な性能を発揮できるでしょう。
BR1500Hの場合、発売当時は高性能・高スループットルーターでしたが、現在では低〜中価格(\10,000以下)・中スループット(50〜60Mbps)という、「光ではそこそこの価格対性能比」です。 安定性はというと抜群で、購入してから一週間を3MbpsのCATV回線で「ローカルルーターモード」として使用しましたが、ノートラブル。
その後約1年間をBフレッツ100Mbps環境でPC2台から同時利用していましたが、リセット等の不具合に遭遇したことは一度もありませんでした。
設定項目画面も直感的で判り易く、一台目のルーターとしては非常にお勧めです。逆に上級者の方には物足りないとも言えます。


余談ですが、この製品が発売された当時(2002年7月)、Planexから90Mbpsを超える高スループットルーターとして BRL-04FBが発売されていましたが、当時はこれはファームウェアに不具合があり、 FTTH環境下(PPPoE)では10Mbps程度のスループットしか出ないというお粗末なものでした。
それを見たcoregaは、直後に発売する予定だったBAR SW-4P HG(BRL-04FBと供給元が同じ)を 突如発売延期としました。
BRL-04FBはその後、修正ファームにより70Mbpsを超えるスループットが出るようになりましたが、少なくともファーム改良前まではとても使えたものではなかったと記憶しています。
同じ時期でいわゆる『高スループットFTTH対応』を詠うルーターで、それなりに評価されていたのは マイクロ総合研のNetGenesis SuperOPT50くらいのものでしたが、 このOPT50も実際のスループットは40Mbps程度でした。また、価格的にも\20,000以上だったため、なかなか手が出せないという方も多かったようです。
他にもいくつものメーカーが実際には到底有り得ないようなスループットを売り文句にし、熱安定性さえ無視したような製品を販売してた時期に ひょっこり発売されたBR1500Hは、スループットを偽らないパッケージングだったので非常に好感が持てました。
もしこの製品を一部の過激なメーカー(例えば青箱や赤箱メーカー)が販売したとしたら、「95Mbpsオーバー」と大きくパッケージに書いたことでしょう。